退職時の引き継ぎは何をすればいい?
- 何をどの程度まで引き継げばいいのかわからない
- 後任者が決まっていない場合はどうすればいいの?
- 引継ってそもそも必要なの?
こういった疑問に答えます。
この記事を書いている私は、引き継ぎを受ける側、引き継ぎを行う側の両方を経験したことがありますが、特に引き継ぎを受けた際に「引き継ぎに必要ない情報が多いな」と感じました。
その経験より、退職時の引き継ぎに「必要なこと」「不要なこと」を紹介します。
「退職時の引き継ぎは何をすればいい?」という方への、参考になればいいなと思いますので、ぜひ記事をご覧ください。
必要なことは2つだけ
「退職時の引き継ぎ」と一言でいっても、その内容は会社や状況によって様々です。
後任に対して引き継ぎを進めることが多いと思いますが、時には後任が特に決まっていない場合もあります。
引き継ぎの内容も、スケジュールを立ててしっかりと進める場合もあれば、すごく適当な感じで進めることもあります。
退職者が有給休暇を消化したりすることも考慮すると、引き継ぎ期間をあまり長く取れないこともあります。
このように、それぞれの状況に合わせて引き継ぎを行うことになりますが、退職時の引き継ぎとして最低限必要なことは以下の2つです。
- 退職までに完了しない業務の状況を伝える
- 取引先へ後任を紹介する
以下にその理由をお伝えします。
退職までに完了しない業務の状況を伝える
通常、引継書の作成を求められると思いますが、そこに記載すべきことは「自分が退職するまでに完了しない業務の状況」となります。
引継書の作成を指示されない場合もありますが、完了しない業務については、書面にまとめることがお勧めです。
完了しない業務の状況を伝える際には、その仕事の要点とToDoを簡潔に伝える、ということもポイントです。
その業務の対応履歴などを事細かに伝えても(記載しても)、あまり意味がないです。
私も後任として引き継ぎを受けた際に、前任者がどのように対応してきたかを細かく説明されたことがあるのですが、正直その情報は必要ないと感じました。
なぜなら、前任者は退職していなくなるわけで、その後は私がその仕事を行うのですから、前任者のやり方と同じようにするとは限らないからです。
なので、最初から事細かに伝えるのではなく、後任者から詳細な説明を求められたら説明すればよいです。
取引先へ後任を紹介する
全ての取引先へ訪問はできないと思いますし、そもそも後任が決まっていないということもあり得ますので、まずは「取引先へ後任(または担当部署)の連絡先をメールで案内」することが必要です。
そのうえで、取引先へ後任と同行できるのであれば、できるだけ訪問した方が良いです。
むしろ、同行訪問さえ行えば、引継書なんておまけみたいなものだと思います。
私が引き継ぎを受けた前任者の中には、積極的に同行訪問を行なってくれた方がいました。
同行して取引先の担当者を紹介してもらえると、その取引先へ連絡する際にも気持ち的に楽になりますし、同行中に前任者へ色々と質問することもできます。
後任者の時間的な都合もありますが、可能であれば、後任と同行して取引先へ後任を紹介しましょう。
不要なこと
私が引き継ぎを受けた経験では、上記の2つがあれば、それ以外のことは基本的には不要だと感じました。
特に不要だと感じたものは以下です。
- 詳細な引継書
- 前任者のスケジュール
- イレギュラーへの対応方法
不要だと感じる理由は「引き継いだ仕事を進めるのは自分自身だから」ということに尽きます。
私が後任として仕事を引き継いだ経験から、不要と感じた理由を紹介します。
詳細な引継書
引継書は最初に目を通すかもしれませんが、それ以降はほとんど見ることがありませんでした。
なぜなら、仕事は日々進んでいくわけで、引継書に書かれていることは、すぐに全て過去のことになるからです。
また、詳細に記載されていると引継書のページ数が多くなり、そもそも全て読むことが苦痛に感じます。
前任者のスケジュール
会社によっては前任者の日、週、月のモデルスケジュールを引継書に記載させる場合もありますが、これもほとんど意味がありません。
後任は前任者のクローンではありませんので、前任者がどのようなスケジュールを組んでいようが関係ありませんよね。
イレギュラーへの対応方法
イレギュラーへの対応方法は、全く同じ問題が起きた場合は多少参考になることもあるかもしれませんが、これもほとんど意味がなかったです。
仕事上発生するイレギュラーというのは、その時の状況で異なるものです。
ですので、その状況に合わせて対応することが基本なので、前任者から引き継がれた情報があろうがなかろうが、あまり関係なかったです。
そもそも引き継ぎは必要なのか
退職時の引き継ぎは、後任のためにもしっかりと行うという気持ちは大切なことだと思います。
でも、何をどこまで引き継げば、後任の役に立つかは、その後任の能力次第でもありますので、先に紹介した2つのことを意識すれば良いと思います。
極論を言ってしまえば、後任の能力に関係なく、詳細な引き継ぎは全て不要とも言えます。
前任者よりも優秀な場合:
そもそも前任者より優秀なので、状況と取引先の情報さえわかっていれば、問題なく対応できる。
前任者と同等な場合:
前任者と同等なので、状況と取引先の情報に合わせて、適宜対応することができる。
前任者よりも無能な場合:
そもそも無能なので、詳細に引き継いだところで、対応できない。
つまり、退職者の仕事を問題なくこなしていくことは、会社側の責任(後任の任命責任)であり、退職者の責任ではありませんね。
それでも、引き継ぎを拒否したり、いい加減な引き継ぎを行なったと思われたりすることは、基本的には避けた方がよいです。
退職後もその会社との関係が続く可能性もありますし、意外と世間は狭かったりしますので、悪い印象を残すメリットはありません。
まとめ
退職時の引き継ぎについて「必要なこと」「不要なこと」を紹介しました。
「必要なこと」
- 退職までに完了しない業務の状況を伝える
- 取引先へ後任を紹介する
「不要なこと」
- 詳細な引継書
- 前任者のスケジュール
- イレギュラーへの対応方法
退職する会社から、引き継ぎについて求められる内容は様々ありますし、限られた時間で引き継ぎを行わなければならないケースもあると思います。
そのような場合には、引き継ぎに必要なポイントをしっかりと押さえて、引き継ぎ対応を行なってみてはいかがでしょうか。
紹介した内容が、少しでも参考になれば嬉しく思います。
今回は以上です。
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